Z会中学受験コースは、自宅学習で難関中学合格を可能にします。テキストの質は高く、コスパに優れていること、自由度が高いことを別記事で解説しました。
我が家では、小4で受講をやめた長男が、小5の3月に中学受験に再挑戦したいと言い始めました。
志望校はZ会中学受験コースで「難関」コースの対象となっている私立中学です。
本格的な受験勉強の開始時期としては、かなり遅いです。
ただ長男の決意は固く、小5の3月号から中学受験コースの受講を再開しました。
小6のテキストは難しいです。特に算数は3月から7月号まで「実力養成」となっています。初見で大人もわからないような問題が普通に出てきます。
残り時間の少ない長男が独力で取り組むのは大変です。
算数に関しては、親(私)が手伝うことにしました。
私は国公立大の理系学部出身です。ただ中学受験の算数は特殊です。解法を知らないと解けない(変な?)問題が多いです。
困ったことに、Z会中学受験コースの算数には「要点のまとめ」がありません。小5時の未修範囲がある子どもにどうやって教えるか。
結論として、中学受験の算数を子どもに教える時は、小学高学年の「自由自在」算数(受験研究社)を活用するのがオススメです。
本記事では、特にZ会中学受験コースの中でも特に難しさが際立つ算数と、その対策について解説していきます。
Z会中学受験コースの算数を難しいと感じる理由
6年生は複合問題が出てくる
Z会中学受験コースの算数は、6年への移行時に学習時間はそれほど増えません。ただカリキュラムが「実力養成」へ移行して難易度が上がります。
「実力養成」は、5年生までの内容の複合問題が出始めます。
一つの問題に要点が複数あり、苦手意識があると映像授業を見てもついていけなくなります。
我が家の長男は小5時のブランクがあり、手も足も出ませんでした。
Z会中学受験コースの算数は要点のまとめがない
Z会中学受験コースの算数は、各月ごとに学習するテーマがあります。
テキストを全て習得していれば問題はありません。
ただ理解が不十分な時に知識を確認するには、テキスト(エブリスタディ)と映像授業を見るしかありません。
中学受験の知識をまとめて整理した「要点」の教材がないのです。
過去の教材で知識を確認する時は、ちょっとした確認でもテキストとiPadを開く必要があります。
これだと時間がかかります。効率が悪いです。
我が家の長男のような追いつき学習は圧倒的に不利です。
小6でZ会中学受験コースの算数を再開した時のアプローチ
我が家の長男は、Z会中学受験コースの小6の算数を前にして、別の惑星に降り立ったような状況です。
残された時間は限られており、小学6年生一人でどうにかできるレベルではありません。Z会に状況を説明し、相談してみました。
すると以下の助言をもらいました。
- 6年の毎月の教材に取り組む
- 6年の7月までに、今までの未修分野を全て終わらせる
- 大手塾の模試を定期的に受け、立ち位置を確認
- 夏以降は、志望校の過去問の出題傾向に沿った勉強を行う
2. の未修分野については、Z会中学受験コースのバックナンバーを勧められるかと思っていたのですが、冒頭でも触れた「自由自在」を勧められました。
Z会のバックナンバーは量が多く負担が大きいため、理解しづらい単元に絞って利用してくださいとのことでした。
「自由自在」は価格は高めですが、70年ほどの歴史がある実績のある参考書です。amazonでも高評価です。
我が家では、とりあえずZ会の助言にしたがって、算数の受験対策を行うことにしました。
Z会中学受験コースの算数に取り組む時、親ができること
心理的な障壁を取り除く
一般的に、「中学受験の算数は難しい」とされています。基本的にその通りです。
ただ、出題範囲は小学校6年間のみです。パズル的で「難解な」問題が出題されますが、分解すると、基本事項から作られた問題です。
我が家でも、自由自在の要点を横に開いて、小6の長男と一緒にZ会のテキストを見てみました。
確かに難しいですが、要点を暗記して、問題のパターンに慣れると解けます。計算力は別に鍛える必要があります。
一番の問題は「できない」という心理的な障壁(思い込み)です。
子どもに「できるかもしれない」という気持ちが芽生えてくれば、算数の難問にも前向きに取り組めるようになります。
要点はそれほど多くないことを確認する
算数の分野は、他の教科と比べて覚えることはそれほど多くありません。
算数の「自由自在」の要点のまとめは、たった6ページです。
基本的にまとめを把握すれば、算数の問題は理解できます。もちろん、設問ごとの枝葉末節は、例題で確認します。
ただ、最初におさえるべきは要点です。
要点をしっかりおさえれば、子どもは問題の解き方を短時間で覚えることができます。
学習時に、親も子どもにしっかりと教えることができます。
問題に慣れる(問題を覚える)
中学受験の算数は独特です。大人が一読しても、「結局、何を答えれば良いの?」という問題がかなりあります。
この独特の雰囲気に慣れるために、まずは親子でZ会のテキストの設問をよく読み、覚えてしまうくらい読み込むことをお勧めします。
とっかかりをつけやすいのは、やはり例題です。映像授業だけ最初に見てもらいます。
設問のタイプを覚えてしまうと、対応する要点・解法を覚えるのがとてもスムーズになります。
鉛筆を置いて方針を説明してもらう
中学受験レベルの算数は、問題文を読んだ時点で、解けるか解けないかがほぼ決まっています。
一読して解法の道筋が説明できれば、その問題は解けます(計算力は必要です)。方針が立たなければ、時間をかけても解けません。
子どもに算数を教える時は、まずは鉛筆を置いて、設問ごとの大まかな方針を説明してもらいます。
全くできなければ、ポイントを一緒にチェックします。
三角形の面積比の問題で補助線を使う、立体図形の切断なら切り口の形を考える、などです。「自由自在」の例題や問題にもヒントがあります。
方針が立てば、子どもは一人で解けます。
立たなければ、見たことがない問題です。まずは問題のタイプを覚えてもらうことから始めます。
このやり方だと、要点の確認を素早く行えます。Z会のバックナンバーがなくても、自由自在さえあれば事足ります。
デメリットは、親が問題の要点を把握している必要があり、準備が必要ということです。
ポイントを把握し、子どもに解法の筋道を端的に伝える必要があります。
エンジン(知識)とタイヤ(計算力)の両方を手にいれる
算数の解法が説明できても、計算を途中で間違えると、点数は取れません。
知識だけ(エンジン)の空ぶかしに終わらないように、目的地まで連れて行ってくれるタイヤ(計算力)が必要です。
計算力は、「毎日練習ブック」を毎日続けるのが良いです。
毎日練習ブックで下のほうにある「ちょっと考える問題」でつまづいたら、同じく自由自在での要点を確認を、親子でやると良いと思います。
一ヶ月ほどZ会中学受験コースの算数に取り組んだ結果
上記のやり方を4月に開始し、ひと月ほど取り組んだところ、日能研の全国模試で、算数の点数が40点くらいあがりました。
志望校にはまだまだ届きませんが、算数に関しては、少しずつ力をつけているようです。
Z会の良いところは、問題の数を絞ってくれているところです。
問題の質は高いので、きちんとやれば少ない問題で効率よく学習できます。
ただ、それでも時間はかかります。
特に我が家のように膨大な追いつき学習をする場合、時間的にすべての問題を解くことはできません。
「確実に解ける問題」のレパートリーを増やすため、優先順位を決めて学習を進めていく必要があります。
まとめ
Z会中学受験コースの算数は、小6になると難易度が一気に跳ね上がります。
我が家では、仕方ないので親(私)が未修分野を教えることにしましたが、やはり大変です。早めの段階から、小3、4、5と時間をかけて準備するのがおすすめです。
Z会の中学受験コースは、基本的に子どもが一人で学習するよう設計されています。
親が教えるようには作られていません。
そのため、親が学習の補助をしようとすると準備が必要になります。
我が家のように、Z会中学受験コースの算数を教える(ハメになってしまった)ご家庭には、「自由自在」を一冊ご用意することをおすすめします。
Z会中学受験コースの公式サイト:Z会の通信教育 中学受験コース
※資料請求でおためし教材(無料)がもらえます。